利己的な遺伝子｜菅原ほの／MADAM(マダム)

利己的な遺伝子

2025/02/20 (木) 18:01:44

先日、こんな記事を見かけました。

『愛は生物学的に必要』

私は根っからの文系なので、本を手に取ったはよいものの、ついぞ上手に読みきれなかった、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』では『愛は意味を持たない概念にすぎない』、『普遍的な愛なんてものは、進化の過程においては何の意味も持たない』だのと言われていましたが、時代とともに『愛』への研究も進んだのでしょうか？　いまや『愛は生物学的に必要』だそうで。


記事の内容を軽くまとめると、こうです。


私たちの脳は、常に他者との結びつきを求めている。足りない場合は、誰かを求めるようにできている。それを避けては通れない。


他者との結びつき、つまり愛情によって、さまざまなホルモンが分泌される。それらは体にも、心にも、健康的な効果をもたらす物質である。しかし、それらは恋愛に限らず、家族でも、友人でも、ペットでも、代替がきく。


いちばんしてはいけないのは、孤独な生活を送ること。他の多くの哺乳類と同様、人間は孤独に生きるように進化してきていないからだ。


であるからして、『愛は生物学的に必要』だそうで。リチャード・ドーキンスの言葉を支え（？）に、現在進行形で孤独な生活を送っている私には耳が痛い話です……。いや、ほんとに！　割と笑いごとではなく！　このままでは、愛情に関するホルモンが枯れ果ててしまうのでは……と、冷や汗が止まらなくなったのですが、ここ10年ほど恋愛とは無縁すぎる孤独な生活を送ってきた割には、私はこのとおり元気ですし、ぜ〜んぜんふつうに生きています。むしろ、毎日けっこう楽しかったりします。


もしかしなくとも、あなたと触れ合うことで、あなたとおしゃべりすることで、あなたという存在がいることで、それが恋人の代わりになっているのでは……？！　基本的に、人間は誰といてもひとりぼっちな生き物だと思っていますが、そんなふうに思っている私ですら、他者を求めることも、人肌を求めることもやめられない。人間の本能なのでしょうか。脳ってふしぎな作りをしていますよね〜。


『愛は生物学的に必要』らしいですが、私は、きっとこれからも『利己的な遺伝子』にあったとおり『生き物はすべて、遺伝子の乗り物にすぎない』という言葉を信じて生きてゆくことでしょう……。一見さみしそうに見えるこの言葉、実は、私はかなり好きだったりします。
あなたも、私も、あのひとも、誰もが遺伝子の乗り物。そう思うと、すこし楽になるというか……どうせ乗り物なんだから、何事も楽しまなきゃ損ですよね૮₍ ˶ᵔ ᵕ ᵔ˶ ₎ა　愛も、性欲も、遺伝子からの指令で、私たち自身が真に求めているものじゃなかったとしても、あなたといっしょに過ごすこの時間は、それをしあわせだと思うこの心は、疑いようもなく本物なのですから。