??【一枚の代償】｜皐／グッドワイフ

??【一枚の代償】

2024/12/11 (水) 16:46:30

「橋◉環奈ちゃんを見るたびに思うこと」
でショートショート書いてみました。



さつきです❄️



原稿用紙、約2枚の短編です。


よっぽどお時間があったら
目を通してくれたら嬉しいかです。



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ある日、写真好きの男がいた。
趣味はアイドルのイベントでシャッターを切ること。

ただの趣味だ。


誰かに見せるわけでもないし、SNSにも投稿しない。
撮った写真は自分だけの宝物だった。



その日、彼は地方の小さなイベントに出かけた。
舞台の上で踊るひとりの少女に目を留める。



「いい顔だな」



彼女の笑顔に導かれるように、
カメラのシャッターを押す。
たった一度だけ。

数日後、友人にせがまれ、その写真を見せた。
友人は大笑いしながら言った。



「こんな写真、SNSに載せてみろよ。バズるぞ」



男は乗り気ではなかったが、試しに投稿してみた。


結果は、嵐だった。


写真は瞬く間に拡散され、
「奇跡の一枚」と呼ばれた。

少女の名前も広まり、
やがて彼女はスターへの階段を駆け上がる。



その間、男はただ、
新聞やテレビで彼女の名前を
見聞きする日々を送った。


ある夜、男はふと考えた。



「私は何をしたのだろう？」



彼の撮った一枚は、人の人生を変えた。
だが、自分の人生は何も変わらなかった。


数年後、
男はあの写真を大手の広告会社に
売り込むことを思いついた。



「この写真があれば、
何億という収益を生んだはずだ。
その功績を認めてもらいたい」



しかし、会社の担当者は首を横に振った。



「確かに素晴らしい写真です。
しかし、写真そのものではなく、
そこに写る人間が価値を生んだのです」



男は家に帰り、カメラを置いた。
二度とシャッターを切ることはなかった。


月日は流れ、
彼女は日本を代表する女優になった。

テレビの中で輝く彼女の姿を、
男はぼんやりと眺める。



その手元には、例の写真が一枚だけ。


彼女の運命を変えた奇跡の一枚と、
変わらない自分の人生だけが、そこにあった。



（了）



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あとがき。


橋◉環奈ちゃんの「あの写真」を
撮ったオタクは今どんな気持ちで
彼女のことを見てるんだろう。

って、半年に一回考えちゃうんだよね。
月30万くらい振り込んであげてほしい。






さつき


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