第32話「大久保ライブチャットF」M男くんと、エセS女。
貧乳のクセに、セクキャバで働いていました。スイマセンです。
時には肩身の狭い思いもいたしましたが、それでもお客様に喜んでいただけるようセクキャバ嬢として日々尽力していたものです。
さて、貧乳なのでおっぱいを売りにできないセクキャバ嬢が武器として手に取ったものとは、いったい何だったのでしょうか?
面接で落とされることは、まずない。
人として普通の容姿を持っていれば、面接で落とされることはまずないと考えて良いでしょう。
身なりに違和感がなければ男性が入店拒否をされないのと一緒です。
面接に伺う時、少し不安であったのが自分の容姿でした。
セクキャバはおっぱいパブとも呼ばれますが、わたしは胸が大きい方ではありません。
サイズで言うとAカップからBカップ程度でしょうか。
面接時に記入するシートに自己申告用のサイズ記入欄はありましたが、その場で服を脱いでおっぱいのサイズを見られるということはありません。
ましてや貧乳だからという理由で不採用となることもありません。
貧乳でも堂々と、おっぱいパブで働くことができるのです!
おっパブだけど、貧乳もいます。
おっパブにいらっしゃるお客様はさぞ皆揃って巨乳がお好きなのであろうと思いきや、意外とそうでもありません。
大半のお客様はおっパブについて「お触りできる個室キャバクラ」と捉えているようで、貧乳だからといってチェンジやクレームを喰らったこともありません。
内心では残念がるお客様もいらしたであろうと思われますが、それを口に出す殿方はごく少数のみ。
それどころか、貧乳を買ってご指名くださるお客様もいらっしゃいました。
当然、貧乳そのものが好まれた訳ではありません。
それをネタにした至極明るいキャラクターにて日々営業を行っていたところ、それを好いてくださるお客様もごく少人数、いらしたということです。
有り難いことでありますな。
もちろん容姿の面では巨乳嬢には勝てませんでしたし、容姿も含めて営業をしなければいけないお店ですので多少肩身の狭いような気持ちにはなりましたが。
セクキャバにご関心をお持ちの殿方、もちろん巨乳のキャストも多数在籍していましたのでどうぞご安心くださいね。
貧乳セクキャバ嬢を一喜一憂させる、おっぱいサイズの話題。
貧乳セクキャバ嬢はたいていの場合、貧乳としての自覚があります。
そのため接客中は冗談まじりに「ここおっパブなのに、おっぱい小さくてごめんね…」と謝ってしまうことも多々ございました。
そんな時に貧乳嬢として気になるのは、やはりお客様の反応。
一番苦手な反応は「いやそんなことない!大きいよ!」というものであったのですが、これは明らかに嘘だと分かる優しさですね。
優しく接していただけるのはもちろん有り難いことなのですが、優しさは時に人を傷つけます。
だって、ないじゃん。どうひいき目で見ても、大きくはないじゃん。
優しさは一見美しいことのように見えますが、場合によってはありのままの事実を口に出してしまった方が良いということもあるのです。
嬢の性格やキャラクターにもよりますが、わたしの場合は「小さいねー」とダイレクトに言われる方が精神的にも接客的にも助かっていました。
「そーなの!小さいの!ごめんね!ギュー(貧乳を顔に押し付ける)」と、明るい方向に持って行きやすいのです。
暗いよりも明るい方が、楽しいでしょ?
文|カサイユウ(ライター・元風俗嬢)
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