【隣のチャットレディ番外編】恋愛しているチャットレディ
初めてインした同性愛チャットでまさかの「氏ねレス」を頂戴した私。
チャットエッチを断ったら、相手を怒らせてしまったようだ。
でも、私はこのチャットの中で性を扱うという世界に、興味を覚え始めていた。
見ず知らずの誰かと、恋人ともしないような下世話な会話をする世界に。
いざゆかん、未知のアダルトチャットへ
アダルトの非公開チャットにインするには、会員登録が必要だった。メールアドレスを登録して、年齢確認ために免許証をUPしなくちゃいけない。
この時点でげえって思った私。
よくわからないサイトに個人情報を渡すのは、なんだか怖い。
仕方がないから、公開チャットに狙いをしぼった。ここなら会員登録も免許証も必要ない。公開チャットだから、他の人も閲覧できるけど、別に気にするほどでもないかなって思った。
最初のお相手は45歳おじさん
「某県 ヒロ45歳 年下のエッチな女の子、暇してませんか?楽しくおしゃべりしましょう」
45歳か。15も上の人と話なんか合うんだろうか?まあいいや、入っちゃえ。
あたしはテキトウに自分のニックネームを考えた。ミイとかいいんじゃない?ムーミン好きだし。
「こんにちはーミイです」
「こんにちは、ヒロです初めまして!」
しばらくは、どのあたりで住んでるか、とか、趣味はなにか、とか、当たり障りのない会話をした。
「ミイちゃんって30歳なんだ」
「そーなんですよー。あ、でもけっこう若く見られますよww」
「おっぱい大きいの?
は?いきなり下話?まあアダルトチャットだし、しゃあないか。
ここはテキトーに答えておけばいいか。
「えっとー、小さくはないよ。75のCかな」
「へえ!丁度いいサイズだね」
何がどう丁度いいんだかさっぱり分からないけど、ヒロさんは私の答えに満足したみたいだった。
直接コンタクト!?それってアリ?
「ミイちゃんって芸能人でいうと誰似?」
「え?うーん。誰だろ?あ、高島礼子に似てるって美容師さんに言われたことあるよ!」
まあ完全にお世辞だったけどね。
「ええ!美人系じゃん。俺美人系の顔好きなんだよね」
「マジですか~?自分では似てないと思うけど、なんかうれしー」
どうせ顔見ることも話すこともない相手だ。私はおおげさに喜ぶふりをしていた。
「ねえねえ、ミイちゃん、今から時間ある?」
ヒロさんがいきなりそう言った。
自慢じゃないが、私は無職。その日はもう深夜だったけど、明日寝坊したってかまわない身分だ。
「時間?けっこうあるよ?」
「じゃあ、スカイプかカカオで通話しない?」
「え!スカイプですか?」
「ミイちゃんのおっぱい、みたいな」
「えー……」
「胸の谷間だけでも大丈夫だよ?」
ヒロさん45歳。住んでいる場所はすごく遠い。
スカイプで顔をかくして、谷間みせるくらいなら、べつにどってこと……ないかな?
「いいよ。スカイプしよ」
文│コスモス
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